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育児が始まってから、ノンアルビールが一番美味しい飲み物になった話

晩酌好きだった自分が、子供が生まれてからノンアルビールに切り替えた経緯と、実際に飲んで気に入っているおすすめ銘柄、向き不向きを実体験ベースでまとめました。

育児が始まってから、ノンアルビールが一番美味しい飲み物になった話

仕事終わりにビール1本かハイボールを傾けるのが一日の締めだった

もともと晩酌が好きなタイプで、仕事を終えて家に着いてからの一杯が一日の楽しみだった。 ビールを1本きっちり飲むか、ハイボールをちびちびやりながら録画しておいたドラマを観るか、平日の終わりはだいたいそのどちらかのパターンで締めていた。

量を飲むタイプではなくて、「夜の最後に一杯」というリズムそのものが大事だった。 同じような飲み方をしている人は、たぶんそこそこの数いると思う。

子供が生まれてから、酔っていることが純粋にデメリットになった

このリズムが崩れたのが、子供が生まれてからだった。

夜中に泣いて起きる、急に発熱する、寝かしつけ中に親が先に寝落ちしそうになる、ミルクを作りに行く、洗い物がまだ残っている。 夜の時間に「やらなきゃいけないこと」と「いつでも動ける状態でいる必要がある理由」が一気に増えた。

そうなると、缶ビール1本でも気持ちが落ち着かなくなった。 泥酔するわけでもないのに、「もし今、子供に何かあったら自分は車を出せない」「判断が鈍った状態で抱っこするのは怖い」というのが頭の片隅に常にある。 飲んでいる最中ずっと小さな心配が残り続けるので、味よりも先に、その違和感のほうが目立つようになってしまった。

ノンアル缶を開けた瞬間の「何が起きても動ける」が、味そのものを底上げしている

そこで試しに買ってみたノンアルビールが、想像していたよりだいぶ良かった。

味そのものが昔より進化しているのもあるけれど、それ以上に大きかったのは「飲んでいる間ずっと心配事がない」という感覚だった。 夜中に子供が突然泣き出しても、体調を崩しても、その瞬間にすぐ動ける。何なら車も出せる。 この安心感が乗っかった状態で飲むビール風飲料は、独身時代に飲んでいた本物のビールより、自分にとっては明確に美味しい。

人によっては「アルコールが入っていないなら意味がない」と感じると思う。 ただ自分の場合は、酔いがもたらす解放感よりも「いつでも親として動ける状態」のほうが、結果として満足度が高かった。 これは予想していなかった変化で、自分でも少し意外だった。

ノンアル沼にハマって辿り着いた、個人的に推している銘柄たち

ノンアルに切り替えてから、せっかくならと色々な銘柄を試してきた。 ここ最近のノンアル市場は本当にレパートリーが増えていて、味の方向性も銘柄ごとにかなり違う。その中で、独断と偏見で「これは良かった」と感じたものを挙げておく。

アサヒ ドライゼロ ノンアル選びで迷ったら、まず最初に勧めたいのがこれ。 特別に主張が強い味ではないけれど、コンビニでもスーパーでも置いていない店を探すほうが難しいくらいの入手性の高さが何より強い。仕事帰りに「今日は飲もう」と思った瞬間、選択肢に必ず入ってくる安心感がある。クセが少ないので食事を選ばないのも日常使いに向いている。

サントリー オールフリー カロリーゼロ・糖質ゼロ・プリン体ゼロと、健康面に振り切った設計が個人的にかなり好み。 育児が始まってから運動量が落ちている自覚があるので、「飲んでも罪悪感がない」というのは思っていた以上に効いてくる。後ろめたさを感じずに毎日飲めるノンアルとして、いま一番リピートしている。

ヴェリタスブロイ ドイツのノンアル。原料がモルト・ホップ・水・酵母だけというシンプルさで、人工的な甘さや香料っぽさがほとんどない。 ノンアル特有の「なんとなく作り物っぽい風味」が苦手な人には、これが一番すっと入ってくると思う。ちゃんと料理した日や、ゆっくり飲みたい休日の夜に開けることが多い。

ヒューガルデン ゼロ ベルギーホワイト系のフルーティな香りがそのまま残っている一本。コリアンダーとオレンジピールの感じがちゃんと立っていて、もはやビールの代用というより独立した飲み物として成立している。 夏場によく冷やしておくと一気に気分が上がるし、普段ビールを飲まない妻にも好評だった。ノンアルに対する印象が変わる銘柄だと思う。

アルコール由来の脱力感は再現されないし、値段は地味に割高

良いことばかり書いたけれど、ノンアルが完全にビールの代わりになるかというと、そうではない。

一番の差は、やっぱりアルコールが効いてくるあの「肩の力が抜ける感じ」が出ないこと。 仕事でかなりストレスが溜まった日に、ノンアルだけで完全にリセットできるかと言われると正直難しい。そういう日は素直に風呂に長めに浸かるとか、別の方法で対処するようになった。

もうひとつは価格。 スーパーで買ってもアサヒ ドライゼロやオールフリーで1缶130〜150円前後、ヴェリタスブロイやヒューガルデン ゼロになると200円を超えてくる。本物のビールと比べて極端に安いわけではなくて、「アルコールが入っていない分もっと安くていいのに」と毎回少し思う。 外食で頼むと種類がほぼ選べないのも地味にストレスで、店によってはノンアル=ドライゼロ一択になる。

切り替えて良かった人と、無理に切り替えなくていい人

  • おすすめ:小さい子供がいて夜中の対応が読めない人、車移動が多い地域に住んでいる人、晩酌のリズムは残したいけれど翌朝のコンディションを崩したくない人
  • 向かない:1日の終わりにアルコールでしっかり気持ちを切り替えたい人、「飲むならコスパ的に本物のほうがいい」と感じている人

自分の場合、子供がもう少し大きくなって夜の対応が落ち着いたら、本物のビールを飲む頻度がまた戻るかもしれない。 ただ今のフェーズに限って言えば、冷蔵庫に常備するのは缶ビールではなくノンアル数種類で、これがしばらく続きそうだなと思っている。